外科用ハサミでニンニクの根切り

ニンニクを収穫した後、わりに面倒なのが 根切り の作業です。これまで 剪定ばさみ や一般文具の色々なハサミを使ってみましたが、どれもいま一つでした。

プロの農家向けには、専用の根切りハサミがいろいろ発売されています(注1)。けれども、それらはとても 高価 で素人が家庭菜園で育てたニンニクの根切りにつかうのは、いかにも 牛刀割鶏 (ぎゅうとう かっけい)。もったいないです。

とは言え、道具の良し悪しは作業効率だけでなく、仕事のストレス度にも関係します。

長年にわたり不適切なハサミや小道具を使ってほんとうに苦労しましたが、昨年(2022年)全く 偶然 に一つの解決策を得ました。今年は2年目になります。

先に結論を言いますと:

外科のお医者さんなどが使う手術用ハサミを使う

手術用のハサミの中には、刃先に 反り があり 両鈍 で取り外し可能なものがあります(図1)。

これがニンニクの根切りにとても使い勝手が良いのです!

図1: ニンニクの根切りにおすすめの手術用ハサミ(いわしや)

図1: ニンニクの根切りにおすすめの手術用ハサミ(いわしや)

反った刃の 先端部分 を使ってニンニクの球を回しながら軽く2,3回チョキチョキすると、 きれいに 、しかも 楽に 根を切り落とすことができます。

なぜ手術用のハサミが手元に?

いまから 50年 ほど前(1974年)、まだ大学院生だった頃ですが、ネズミの頭蓋骨に電極を埋め込んで身体活動中の 脳波 を記録する実験をしていました。その電極装着手術の際に使っていた道具の一つが、この反りつき両鈍の外科剪刀。

他の手術用具はおそらく錆びたりして廃棄しましたが、このハサミだけは何度もの職場の異動や引っ越しにも関わらず、ずーっとボクと一緒に移動してきました。どの職場でも、 執務机の引き出し の中に他の文房具などと一緒に入っていました。もちろん手術用に使ったのではなくて、一般文具として使っていました。

2019年に大学を定年退職したときも、机の中の文房具はほとんど廃棄したのに、このハサミだけはなぜか捨てることができず一緒に自宅に戻ってきました。

購入したお店は今も!

ちなみにこのはさみを購入したのは東大赤門前「いわしや」です。昔とはちょっと場所が変わったようですが、今でも赤門近くにお店はあるようです。50年前の年代物なのにサビ一つなく、切れ味も抜群なのが驚きです。

今の値段は?

ネットでいわしや岸本医科産業株式会社 のカタログを見ると税別 5,900円 とあります。市販のニンニク根切りハサミとほぼ同レベルの価格ですね 😅 もし興味があれば、ぜひニンニクの根切りに使ってみてほしいと思います。

Footnotes:


  1. Amazonで’ニンニク 根切り’で検索するとこんな感じ・・・ ↩︎