2022/12/17 11:04:37
2022/12/26 19:14:30
ここでは Ledger-cli を使って 複式簿記 で nanacoカードの ポイント と 電子マネー の動きをトラッキングしてみます。
はぁ〜! 何のために?とかは後回しにして、とりあえず方法を紹介します。
まずは nanaco 舐めたらあかんで!
今回初めてnanacoの仕組みを 勉強 しましたが、とにかく むずかしい ❗ nanacoってのは、ごくごく少額の petty cash (小銭)だけを扱うものだから、仕組みも超単純なもんだろ、と思ってました。
それがびっくり! とんでもない複雑さ!
正直言って、じつは今もって自分がnanacoをただしく理解している自信はありません。
nanaco内のポイントとマネー
まずは基礎知識その1= nanacoの構造 から・・・。
nanacoポイントと電子マネーの構造
図2はnanacoアプリのスクリーンショットです。
図2 からnanacoは次の4つの要素から構成されていることが分かります1
- カード内 マネー残高
- カード内 ポイント残高
- センター預り内 マネー残高
- センター預か内 ポイント残高
これらの構成要素を複式簿記にのせるために次のような 勘定科目 にします。
勘定科目(アカウント)
nanacoの4要素をそれぞれ次の表のような勘定科目(アカウント)名にします。
nanaco | 勘定科目名 | 解題 |
---|---|---|
1. カード内 マネー残高 | card_em | in card E-money |
2. カード内 ポイント残高 | card_pts | in card points |
3. センターお預り分 マネー残高 | center_em | in center E-money |
4. センターお預かり分 ポイント残高 | center_pts | in center points |
勘定科目の樹状図
nanacoの上位にある勘定科目も含めて樹状図にすると次のようになります2。
nanacoの最上位の勘定科目(アカウント)は Assets(資産) 、その下に e-money 一般を置き、さらにその下にnanacoがあるという構造。
こうしたアカウント構造をLedger-cliでは
Assets:e-money:nanaco:card_em
のように記述します。もちろん、これを日本語表記して
資産:電子マネー:ナナコ:card_em
と書くこともできます。ただ、自分は記帳の時に毎回日本語変換キーを叩くのが面倒なので、カウント名にはできるだけ日本語を避けるようにしています。単なる好みの問題です。
さてとりあえず、これだけの勘定科目を用意すれば、さすがのnanacoも、その内外のお金とかポイントの動きをきちんとトラッキングすることができます。
トランザクション例
最初の2行で、長たらしい勘定科目名に短い別名(エリアス)をつけています。
alias nanaco=Assets:e-money:nanaco
alias orico-pts=Assets:e-money:Orico
;;
2022/10/20 * nanacoチャージ
; セブンイレブンでnanacoに現金チャージ
nanaco:card_em 3,000 JPY
Assets:Cash:小銭 -3,000 JPY
2022/10/20 * セブンイレブン
; セブンで買い物。ポイントは即日反映される
Expenses:Grocery 1,050 JPY
nanaco:card_em -1,050 JPY
(nanaco:center_pts) 5 JPY
2022/11/15 * マクドナルド
; マックでランチ。ポイントは翌月10日AM:6時まで反映されない
Expenses:Food 855 JPY
nanaco:card_em -855 JPY
(nanaco:center_pts) 4 JPY;[2022/12/10]
2022/11/17 * 調整 Orico
; Oricoポイントの初期設定
orico-pts 11,400 JPY
Equity Adjustments
2022/11/20 * Oricoポイント交換
; orico --> nanaco gift
orico:pts -2,000 JPY
nanaco:gift-pts 2,000 JPY
2022/11/22 * nanaco内移動
; nanacoギフト --> センター内電子マネー
nanaco:gift-pts -2,000 JPY
nanaco:center_em 2,000 JPY
2022/11/24 * nanaco内移動
; レジで残高確認してnanaco内移動 --> カード内電子マネー
nanaco:center_em -2,000 JPY
nanaco:card_em 2,000 JPY
補足説明
クエリ例
上のトランザクションに対して balanceレポート, registerレポート を求めた出力例:
<balanceレポート>
$ ledger bal nanaco
3,104 JPY Assets:e-money:nanaco
3,095 JPY card_em
0 center_em
9 JPY center_pts
0 gift-pts
--------------------
3,104 JPY
<registerレポート>
$ ledger bal nanaco and card_em
3,095 JPY Assets:e-money:nanaco:card_em
$ ledger reg nanaco and card_em
2022/10/20 nanacoチャージ As:e-mon:nanac:card_em 3,000 JPY 3,000 JPY
2022/10/20 セブンイレブン As:e-mon:nanac:card_em -1,050 JPY 1,950 JPY
2022/11/15 マクドナルド As:e-mon:nanac:card_em -855 JPY 1,095 JPY
2022/11/24 nanaco内移動 As:e-mon:nanac:card_em 2,000 JPY 3,095 JPY
$ ledger reg nanaco and center
2022/10/20 セブンイレブン (A:e-:nana:center_pts) 5 JPY 5 JPY
2022/11/22 nanaco内移動 As:e-m:nanac:center_em 2,000 JPY 2,005 JPY
2022/11/24 nanaco内移動 As:e-m:nanac:center_em -2,000 JPY 5 JPY
2022/12/10 マクドナルド (A:e-:nana:center_pts) 4 JPY 9 JPY
bottom line is…
ま、こんな具合にnanacoの内外の電子マネー、ポイントをトラッキングできますよ、というだけのもの。
しかし!
nanacoが収容可能な最大金額は10万円。普通はポイントと電子マネーを合わせても数千円程度入れておく。
ポイントが溜まるとかお得とか言われますが、nanaco最大キャパの10万円を使ってもふつうは500円ほどの「おまけ」がつくだけ。
ボクのように数千円入っていれば、まず安心というような使い方をしている人間にはポイントはほんとうに微々たるものです。
それを厳密にトラッキングする意味は、お金の面から言えばほとんどナンセンスです。
さらに悪いことに、nanaco内外の動きをリアルタイム(までは行かなくても当日内)に補足することができない。
nanacoを使う店(場所)によっては毎月1度しかポイントのデータが更新されないという **dullさ** また会員メニューでできることがほとんどありません。
スマホアプリならもうちょっとできることが多いようですが、ボクのようにスマホを持たずガラケーとタブレットで暮らしている人間にはその恩恵は届きません。
ブログに書いておいて、いまさらなんですが、この内容はほとんどのヒトにとってほとんど有意味な情報を含んでいません。
bottom line
nanacoをこんな風にトラッキングしたいというのは、偏執狂ですよね😓 それをトラッキングしたいというのは、やっぱりちょっと変
ただしいnanacoとの付き合い方
- nanacoは「出し入れの便利な小銭入れ」として使う
- nanacoの内部はブラックボックスにして、チャージした先は unknown とか、**petty cash** 扱いにして、そこから先は追跡・分析しないというのがただしい付き合い方だとおもいます。誤差が蓄積してきたらLedgerの Equity Adjustments で調整してつじつまを合わせる。それが一番かと思います。
ただしいTXNとしてはこんな感じ:
2022/11/10 nanacoに入金
Assets:nanaco 5,000 JPY
Assets:小銭 -5,000 JPY
2022/11/20 セブンイレブン
Expenses:Food 1,230 JPY
Assets:nanaco -1,230 JPY
-
しかし、わけがわからん というのが気に入らなくてとりあえずちゃんとトラッキングしてみたいということで
-
脅迫経症的😓
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言い訳:マイナポイントをnanacoで使うと、最大2万円ほどが収納される
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それがどう動くかは、ちょっと確認したいなぁ
nanacoのなぞ
nanaco は広く流通し使える店も#1?自分もナナコカードを昔から持っていて、かつては非常に頻繁に利用していた
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使い方としては、セブンイレブンに買い物に入り、レジでnanacoカードで支払う、足りなくなれば数千円をチャージする。それだけ。
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ごーく稀に、レジでポイントをどうしますか?と言われると、あ移してください、と言う、それだけ
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nanacoに入っている現金は5千円程度で、万を超える金額をいれたことはない。
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nanacoは小銭petty cashを財布から出すのが面倒、おつりをもらって財布やズボンにしまうのが面倒
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これがnanacoの存在理由のすべてでした。
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現在では仕事で市内を移動したりすることもなく、そもそもコンビニで買い物をすることもほとんど無くなった。
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nanacoはほとんど死蔵状態というのが実情
ところが!
- マイナカードの第1弾、第2弾などで、妻がnanacoにマイナポイントを収納したいということで、人生ではじめてnanacoの仕組みを勉強した
- これがびっくり!
- 何がびっくりか?
- 一言でいうと、何という複雑な仕組みなのだ!
- 仕組み=構造、機能、概念、すべての意味で超複雑
- 自分の小銭かわりの使い方はnanacoの全機能の1000分の一だね
- 言葉/概念の使い方もわざと混同が起こるようになっている(後述)
数日間、nanacoの仕組み勉強をしたがまだ分かったところはわずか。しかもその理解で正しいかどうか、確証が得られていない
- そのわけは、ポイントの動きをリアルタイムにモニターするのが大変、というか仕組みとしてそれが出来ないことにある。
- あとは、自分の認知力が落ちてきて理解できなくなっている?